59日、加賀谷天満宮の集会室で開かれました。いろいろ語り合うことができて充実した4時間を過ごしました。しゃべり場では、差し入れのチーズケーキを食べながら楽しい座談を持ちました。

 

(報告)エイブラハム『引き寄せの法則の本質』を読む      岸本りん子

 

 エイブラハムという超越的存在からのメッセージをエスターさんが媒介して語るという映像を見、その英語を日本語に翻訳するという形で始まりました。

 「私の存在の本質は『根源からくるエネルギーSource of Energy』であり、それが私の存在のもう一つの『身体』のなかにあふれている」ということ。「だから、私はあるがままの自分であることを知り、それを表すことによって、『根源からくるエネルギー』と一体になることができる」ということ。それゆえ、「迷いなく自分の望みや感情の導きに従って生きなさい(オールを捨てて、ボートを川の流れに委ねなさい)」、「そこに積極的なpositiveなエネルギーが生まれ、それが人々の間で引き寄せ合う」ということ。

 また、「私の実際的な生活の中から『対立contrast』が生じるが、それは私に新しいアイディアをもたらしてくれる」ということも。

(討論)

○基本的に同感できるが、現実世界に生きている多くの人にとって「望みや感情の導くままに生きなさい」というメッセージがどれほど有意義なことかは、問題を感じる。というのも、豊かな消費社会の中に生まれてきた若い人たちは既に「望みや感情の導くままに生き」ていて、一方で欲望の肥大化(過剰な消費)に引きずられ、他方で精神的に充足できない屈折した疎外感のなかで悩んでいるのではないか。

○人間にとって「どん欲」は否定しがたい力で人間を支配していると思う。はたして「根源からくるエネルギー」はそれに打ち勝つころができるか。

○「引き寄せ」は、必ずしも超越的な存在(究極の一者、神)との波長の共鳴だけではなく、俗的な低い波長との共鳴もある。じっさい、この現実は「金儲け」という資本の欲望に多くの人が引き寄せられている「資本主義社会」である。

○たしかに、自分の子どもが母の気持ちに反して非行的な道に歩むことが起こる。しかし、そういう時に、その非行への衝動も「感情の導き」なのだと認めることによって、子どもの非行への傾斜も次第に乗り越えられていった。「引き寄せ」にはそういう力がある。

○まさにそれは、エイブラハムも言っている「私の実際的な生活の中から『対立contrast』が生じるが、それは私に新しいアイディアをもたらしてくれる」ということではないか。

○サーカーも「祈りや願いはしない」ように、もし、意識的に欲望をもつとすればそれはただ一つ「慈悲」への欲望である、と言っている。また、社会の問題の改善、解決にむけては「一時的解決」として、社会の問題に対して意識を高め、団結して抵抗していくこと、「永久的解決」として、究極の一者とつながる「慈悲」を広めていくこと、を示している。

○エイブラハムの言っている「引き寄せの法則」は「永久的解決」を求める道として理解できる。ただ、さまざまな「対立」をはらむ現実世界の中ではさまざまな「一時的解決」に取り組みながら生きていくしかない。この二つの「解決」をどのようにうまく結び付けて生きていけるかが、私たちの課題ではないか。

○「法則」というと以上のようなことをいろいろ議論することになるが、「引き寄せ」ということがある、あるいは体験するということは大いにあるのではないか。

○私は、昨年、年に4度くらい懐かしい人と思わぬところで出会うという経験をした。「引き寄せ」を実感した。

(「引き寄せの法則」は、前々回の報告者奥健夫先生の『成功法則は科学的に証明できるのか?』の「コーヒーレントな共鳴」と関連するものだと思います。「コーヒレントな意識」でないと、真の「引き寄せ」は起こらないと思われますが、この点を議論できませんでした。引き続きテーマとして保持していくことが大事と思います。)

 

◇しゃべり場

(話題提供) 「麻酔医であること、東洋医学に志すこと」 おただ

 麻酔医(現在の専門はペインクリニック)としてスタートし、まもなく東洋医学の勉強を始め、もう20年ほどになる。漢方は薬を処方するにしても、西洋医学のように症状と薬が11に対応しているわけではなく、患者さんの状況によって大きく違ってくる。また気功による治療もしている。必要な気を宇宙から通してやる。逆に、それを邪魔する「魔」というものが同じ風邪の症状でもいろいろ違った形ででてくるので、それをクリアしていく。普通の水に気を入れるだけでも薬代わりになったりする。「病は気から」という言葉があるが、意識を変えていくということは効果がある。しかし、患者さんが医師を信じてくれないと効きにくいということがる。

(座談)

○すばらしい医療をしているのですね。野口整体でも、整体の効果がでるには受ける側の「素直さ」が必要と言っている。

○水も、それに感謝の念を込めるときれいなる、と言われているけどそうですか? そう思います(おただ)。321日から3日間、「水と平和」のシンポ(琵琶湖)に参加したが、参加者全員でコップの水に念を集中させ、キルリアン写真というのをとると事前事後で水の光り方が全然違っていた(Miさん)。

○おたださんはヒーリングをどう考えますか? フトマニ図というのを知って、『天狗の般若心経』という本のなかの図解(般若心経を円い構造で表している)に似ているなと思っているようなところです(おただ)。

(次回以降の例会について)

○フトマニが話題になったので、日本の古代文化とイランの古代文化の共通点や違う点などを、2回連続でやるというのは、どうですか。

○これからのグローバルな経済社会がどちらに向いていくのか、主だった論者の見解をまとめて報告するということも年内にはできそうです。