東日本大震災視察・交流記 (610日〜14日) ―農業復興の可能性を探るために

(第1回 NPOリングプロジェクト佐々木さんとの出会い)

4月の中頃から、東日本大震災が復興の局面に入りはじめると、やはりそのことが気になりはじめた。昔(阪神大震災で)取った杵柄というものだろう。

三陸は水産基幹地域であり、60歳未満の漁業従事者は岩手も宮城も全従事者の5割ほどいる。元気のある水産業はいろいろと見通しも出てくるだろう。それにひきかえ、農業の方は(宮城県総数、2005センサスで)33%、とくに15歳〜39歳は4%という少なさである。営農再開までに3年もかかると農外へ就労し、営農意欲もついえてしまうだろう。 

何とかしなければ、と思い、被災農業者が復旧の間には内陸部で営農を行い、のちに復旧した地元に戻るという二段階復興の方策はどうであろうかと考えた。内陸部には耕作放棄地がかなりある。これが利用できないだろうか、また、内陸で営農している間に、全国に先進例がある地域循環型まちづくりのいろいろな活動を取り入れられないだろうか、とも考えた。

岩手県、宮城県、福島県の農政課に電話をした。まだその段階にはないという状況で反応が鈍かったが、宮城県からは、県大崎事務所の方であるNPOが耕作放棄地などを調べ、被災農業者が内陸で営農できないかを探っているという情報を教えてくれた。

「同じことを考えている人がいるんだ」と心強く思った。

530日、さっそく電話連絡をした。40歳余りの若い方であった。NPOリングプロジェクトの代表佐々木さんである。彼と私が同じ方向を向いていることを確認し、610日から視察・交流に出かけることになった。佐々木さんと相談して次のような日程となった。

610日(金)福島県田村市で原発事故の影響と農業の現状の把握。田村市宿泊。

611日(土)仙台へ。

午後、NPO日本ファシリテーション協会「やるぞ!東北!アイデア会議」に出席。古川宿泊。

612日(日)午前、NPOリングプロジェクトの活動説明。

       午後、加美町の自然農法実践の農家訪問。途中、避難者のいる鳴子温泉、

耕作放棄地立ち寄り。古川宿泊。

613日(月)午前、大崎市の農業法人2か所訪問、

午後、東松島市の被災農業者と面談。帰途、農業法人訪問。古川宿泊。

614日(火)午前、休養。午後、仙台市若林区の視察と被災農業者との面談。

夕方、帰路へ。